雨中に桑の実を
お昼まで細かい雨が断続的に降っていて、まるで梅雨に入ったような感じの天気だった。
昨日まで、畑のたまねぎやニンニクの採り入れと苦土石灰を撒いて、鍬で耕すなど、百姓仕事もこの雨で二日は駄目だろうとおもい、傘をさしての散歩は、蓮根畑の視察だけで今日は一日グウタラと過ごしてしまった。
その途中、雨に濡れた山桑の木に立ち寄り、少しぐらい摘まめるものはないかと、下から覗いてみたが、道脇にあるためかほんの少ししか収穫はなかった。
それでも、久しぶりに懐かしい味に出会えて、子供の頃を思い出し、、、、、
まだ熟れていない桑の実は、、、
最近、このあたりでは蚕を飼う家もなく、桑の木畑は見ることもないが、あの葉っぱの大きな桑の実は旨くない。
葉っぱを食べる蚕は、どうなんだろうと思ってしまう。
明治初期に生まれたおばあさんの家で飼っていた当時の蚕は、子供心にもあんな大きなものでなく、露が付いていては蚕が死んでしまうといって、雨の日の桑の葉摘みは大変だった。
子供の自分たちは、桑の葉よりあの実を食べるのに夢中で、木によじ登って実が密集している場所行こうとしてよく叱られた。
その日の桑の葉がつみ終わる頃には、口も手も紫色に染めて、機嫌よく木から降りてきたものだった。
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