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2013年5月14日 (火)

黒文字

013

044黒文字の花。
小さくて黄緑の色をした花は、背景の若葉とあいまって本当に目立たない存在で写真にはしにくい花である。

平地ではまず見られないこの木は、名前の由来になった黒っぽい樹皮の下に芳香を放つ油分があり、むかしから爪楊枝などに利用されてきた。

時代劇で、浪人の内職といえば傘張りと爪楊枝つくりであったが、この爪楊枝の正式の作り方といえば、手元になる部分に少し樹皮を残し、ほのかな香りを楽しむように作るものだと聞いたことがある。

そして、今では「クロモジはいかが?」なんて声かけられるのは、よほど値段の高いバーであり、和菓子の脇に添えられていれば、それだけで「高そうな」と言う先入観がついてしまうほど、高級なものになってしまった。

また、爪楊枝に利用された原因のひとつとして、削った先がしなやかに折れにくいことであったが、その性質を利用して、雪国では”輪かんじき”材料としてつかわれ、自分たちの子供の頃は、どの家にもいくつかあり、山歩きや屋根雪降ろしの際にはこれをはいて雪の上に立ったものだった。

輪かんじきといえば、自分も親父に作ってもらったのを持っていたが、これをつけて歩くときは、足を左右に広げて歩かないと、片側の足の輪を踏みつけてしまい、倒れることがある。

それに注意しながら、雪山でウサギ狩りをし貴重な蛋白源として食べたことは今で懐かしい思い出であるが、雪のない静岡では不用品であり、こちらに出てくるときに友人に譲ってきたが、、、、、、、、いまでは、使うこともないだろうな。

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コメント

よしこさま
よかったですね。いろいろ変化する環境についていけなかったかもしれませんね。
歳をとれば、誰しもそうでしょう。

黒文字の箸ですか。気の利いた先生でしたね。
いまの先生では、箸の代用に木の枝を削ってなどという、器用なことが出来ないかも知れません。
第一ナイフが使えない人がいるくらいですから、、、
それにしても、良い思い出は何時までも持っているのは幸せです。

投稿: オラケタル | 2013年5月15日 (水) 21時55分

ご無沙汰しました。いつも、的確なアドバイスをありがとうございます。母親もお陰さまで、少し落ち着いてきました。
黒文字の花、初めて見ました。小さいけれど、こんもりまとまって咲いていて、なかなか綺麗な花ですね。この樹で輪かんじきを作るとは知りませんでした。

昔、保育園の遠足で、裏山に上った時に、お箸を忘れてしまって、先生が、たぶんこの黒文字の枝で、上手にお箸を作ってくれて、作ってくれる手をみんなで見つめて、他の子も作って作ってと、言いだし、お土産に持って帰ったことがありました。今でもその時の光景と、お箸の感触を覚えていますよ。その時はやり始めた、安いプラスチックの使いづらいお箸とは違い、とても使った感じがよかったのもよく覚えていますよ。
いいものはいいってことでしょうかね。

投稿: よしこ | 2013年5月15日 (水) 16時20分

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