もどき
藪陰で”サフランもどき”がひっそりと身を沈めるかのように咲いている。
この花は名前が示すようにもともと日本に咲いていた花ではないのだが、こんな藪になった場所で咲くというのは、誰かがわざわざ持ってきて植えたのだろうか、で、なかったらどんな方法で繁殖したのかと不思議な気持ちになる。
江戸時代に持ち込まれ、当初はサフランと言う名で鑑賞されていたが、本物のサフランが輸入されてから、その名を譲り”サフラン擬”と改名したと書いてあるのを見た。
なんだか江戸時代、本家の次三男坊が分家に入ったおかげで隠居させられた当主みたいで哀れを誘うような感じすらする。
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「そういえば今日は土用の丑の日だってね。どっかうなぎでも食べに行こうか?」
「えっ! うなぎ? いつまでも江戸時代の平賀源内に踊らかされているんじゃないよ」
「そうね、それならそれでいいんだけど、、、、、」
というわけで、土用の丑にうなぎを今年も食べることはしなかった。これで何年になることやら、、、、、
普段の栄養が足りなかった江戸時代から戦後しばらくまでと違って、気分的にはどうあれ夏太りをする今では夏ばてと言う言葉はない。
そのうえ、うなぎがうまい時期はなんと言っても秋から初冬にかけての間と思っている自分にとっては、今うなぎを食べるのはただの見栄であると思っているからだ。
それにしても、養殖が盛んになって気軽に食べられるは短かった。
稚魚の乱獲は、絶滅危惧種になって、さらに高値を呼び、自分たちの口から遠ざかる。
しかし、そのうち”カニカマ”ならぬ”うなぎもどき”が開発されて庶民の舌を誤魔化しにかかることと思う。
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コメント
みどりさま
了解しました。
良い結果が出るといいですね。
投稿: オラケタル | 2013年7月23日 (火) 20時57分
メールありがとうございます。
尾谷光紀さんというのは、たぶん「郷秋の独り言」というブログを書いている方だと思います。2年ほど前にたぶんブログにおじゃましていたのだと思います。連絡してみます。ありがとうございました。
井上富久子
投稿: みどり | 2013年7月23日 (火) 14時27分