地上の星
「いうまいと 思えど 今日の暑さかな」という詠み人知らず歌があるが、こう連日暑いと”今日の”などと暢気なことを言ってはおられない。
そのあおりを食って、昨夜咲いた月下美人は、誰も見る人がいなくて今朝ほど一夜花の勤めをおえてすぼん(萎む)でいた。
まさに、「地上の星」という歌の中の言葉のように「誰(に)も見守られることなく」である。
そういえば、自分の同級生も五月にまた一人欠け、毎年のように逝く年ごろになってしまった。
鉱山町と言う全国から稼ぎに集まっていた町の特徴として、定年を過ぎればそれぞれが、各地に玉となって砕け散るように去っていく。
鉱山でともに働いていた頃は、それぞれが自分の能力を発揮し、暗い地下の仕事に、組合活動にときらきらと輝き、時にはライバルとしてぶつかり合った星屑同士だったのだが、、、、、
地上の星は「砂の中の銀河、、、、」ではじまり「みんなどこに行ったのか、、」ともいう。
連絡の取れる人でもその消息は、年末まで分からないのがほとんど、、、、
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安倍川筋ではまだこの日を祝う地区もあり、七夕の笹飾りを出している家もあった。
この飾りは、平野にある道の駅「真富士の里」に飾ってあったものだが、そこはかとなくゆかしい雰囲気があり、この時期の七夕のほうが晴れる率が高く、年に一回しかできない、織姫と彦星のランデブー(古い言葉だね)に良いのではないだろうか。
おまけに、ベルセウス座流星群が現れて、ランデブーに花を添える。
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流れ星に、願いをかけるとかなうそうだが、彦星たちならさしづめ毎日のように会いたいと願い、自分の場合はピンピンコロリを、、、、、、、、
あまりあっけないのもなんだけど、、、、、自分も小さな星屑だったと自負して逝きたい。
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