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2014年8月 4日 (月)

出面三分

029

「奇麗な花には棘がある」と言う言葉があるが、今日見かけた月見草(
大待宵草)の花の陰に獲物が来るのを待ち伏せている曲者がいる。

太陽の光を受けて、黄色く可憐な花びらをそよがせている月見草には何の罪もないのだが、、、、、、

ここは、自分も神様になった気分で、捕まえようとするほうにも立ち寄る虫のほうにも味方せず成り行きを見守ることにした。

ただ、花を見ている間には、神様を警戒してか何の虫も寄ってこない。

待ち伏せの蜘蛛にしてみれば、立っている自分が疫病神に見えたことであろう。

そうか、神は神でもそっちのほうだったのか、、、、、、

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今日は、若かりしころの思い出をひとつ。

鉱山、とくに坑内での作業は危険な仕事が多く、ほかにはなかったであろう風習がいくつかあった。

そのひとつに”出面三分”と言うのがあった。読みやすいようにひらがなに直すと「でづらさんぶ」といい、坑内の事務所まで顔を出すだけで、その日の賃金の三割がもらえると言うものであった。

幸か不幸か自分はそうしたことがなかったので、実際には経験したことがなかったが、前の日に宴会などで大酒を飲んだときなど、二日酔いを通り越してまた酔っ払ったような気分になったことはある。

そんなときには、現場に入るのを遅らせて坑内の食堂で一休みしてから出かけてたが、地下によどんだ空気がそうさせたのだろうか。

本来ならこんなときには、出面三分を使うのが本当だったのではなかったかと今になって思っている。

このほかにも、気乗りしないのに現場に入って怪我をしたり、最悪亡くなってしまっては、関係者の後の夢見が悪いので、引き返すと言うのを止めることはしなかった。

出面三分で思い出すのは、田中の松ちゃんという人がいて、常にタバコを口先でくゆらしている人がいた。

自分が三十代のころすでに定年近い人だったが、その飄々とした態度には一種愛嬌があって好かれていた。

この人は、坑内の事務所に向かうトロッコに乗る場所まで、二持間近くかけて歩いてくるのだが、もうすぐと言う場所まで来たのに、高原川を挟んだ向かいの大洞山を見上げていたかと思うと、やおら、きびすを返して家に戻ってしまうことがたびたびあった。

周りは、出面三分だから一度坑内に入ったらと言うが、にやっと笑うだけで返事はしない。

向かいの山には何がいるんだろう。不思議がったが、案外、大洞山に住むと言う天狗さんと対話していたのかな、と言うのがオチだった。

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コメント

岡崎在住様
インド、タイ、中国ばかりではありません。能書きばっかりで言い訳に終始し、責任をほかに転嫁するのは世界的なことで、私も経験しています。
フランスやアメリカ人など欧米人はプライドが高く、絶対に謝りませんし、植民地になったことのある国は、責任を転嫁しますね。
「あれがあそこにいたから」とか「天気が予想より悪かった」などと、、、
日本だけが、まず「すみません」と謝る異質の国なんです。
しかし、東京電力の事故を見るまでもなく責任をとろうという姿勢は最後最後までしないといのは、日本の上層部といわれる人々にも有るのではないでしょうか。
政治家も然り、、、、、、
簡単に謝って、次はそんなことしませんと言うのはぺ~ぺ~ばかりです。

投稿: オラケタル | 2014年8月 6日 (水) 16時25分

おばさま
鉱山は旧財閥三井を冠した会社で一部上場企業でしたが、いまのように短期で利益を追求しなかった時代だったのでしょうね。
なんでもせっかちになった時代にはそぐわない話しです。

投稿: オラケタル | 2014年8月 6日 (水) 16時14分

オリの会社にもいっぱいおるわね。所謂、給料泥棒やな。でも欝になってもらうよりエエわな(笑)。オリの今の毎日の仕事はフォローの仕事ばっかやで。特にインドとタイ、中国やさ。能書きばっかたれて、ホントまともに仕事やらんヤツばっかや(笑)。時代は変わった感じるもんやね。昔はこんな事なかったさな。グローバル化+年寄りになってマッタということやな。(大笑)

投稿: 岡崎在住 | 2014年8月 5日 (火) 22時00分

出面三分<<<
昔の人は粋だったのでしょうか
心にゆとりがあったのでしょうか

投稿: おばさん | 2014年8月 4日 (月) 22時47分

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