安倍峠に行く
空一面に広がった青空の下、安倍川沿いをさかのぼり山梨県は身延町との境の安倍峠まで行ってみた。
この道路、最奥の集落で温泉場である梅が島温泉までは生活道路なので、道路が崩壊してもすぐに補修されているが、そこから、身延町に至る道路は思うに任せずよく通行止めになる。
とくに山梨県側は、重要な道路と見ていないためほとんどが通行止め区間になり、自動車を走らせるのはめったにない区間である。
しかし、安倍峠をすこし山梨側に下った地点からの富士山は絶景であり、紅葉の時期には何十人もの人がカメラを構えている場所でもある。
今日も例のごとく峠のすこし手前でゲートが閉じられており、歩いてでないと富士山が見える場所にまで行けない。
距離にして一kmほどの道のりであるが、峠に向かって登り、そして降る。
この峠は、オオイタヤメイゲツの集団自生地であり、10月末には黄葉で奇麗に染まるところである。
今の時期は、まだすこし早いようで、青葉の間に七竈の赤い実や天辺をすこし赤く染めた紅葉が見えるだけであったが、目的としていた、イワシャジンが見えるかどうかであった。
イワシャジン、漢字で書くと岩沙参と書き、釣鐘人参の仲間と言うだけあって花の形はよく似ている。
しかし、咲く場所はきまっで岩の多いがさがさとして場所を好み、フォッサマグナ由来に植物だと言うから、全国どこにでもある草ではないようだ。
釣鐘人参に比べれば、自立して立つというより、岩場から垂れ下がるようにして花開き、その色合いは全体にすこし濃い目の花を密集して咲かせている。
今日の秋風とマッチして清清しさを感じさせる花である。
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