松に露
昨日ほどの降り方ではないものの、終日曇り空から細い雨が降ってきた。
雲の厚さはよほど厚かったのか、陽の光をさえぎって遅くまで外は暗かった。
そのくらい空を背景にして、松の葉の先端に丸い雨粒が宿っている。
松無古今色。”松に古今の色は無し”とか、ほかの木の葉は季節により葉の色が変わるが、松の葉は年中おなじ色で通すことから、何時も平常心でいることのたとえだとも聞いている。
それかあらぬか、細かい雨が満遍なく細い松の葉の先端に、同じような大きさの雨粒をつけている。
細い雨が細い葉の先に集まる。
考えてみれば偶然の産物であるが、これほど沢山水滴をつけるということは、雨つぶの数も並大抵のものではないんだろうな。
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