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2015年1月 2日 (金)

書初め

030


トベラの木に赤い実がついているのを見つけた。この実は手でつぶすとニチャニチャして粘り気のある種になってしまうが、鳥たちに人気が有るのか早くからなくなってしまう。

この木の幹の中には悪臭のする部分があって、この悪臭を魔よけとして、木戸の上などにいわしの頭などと一緒にさすことがあるため、扉に刺す木というのが次第に訛って”トベラ”と呼ばれるようになった。

ただ、この木は海岸に近い場所でしか見られないため、静岡に来て始めてみた木である。

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今日一月二日は子供ころ嫌な日のひとつであった、朝早くから、硯に水を入れて墨をすり、書初めをしなければならなかった。

生来の悪筆から、新学期の初めに廊下に張り出されるときは、何時も赤紙が張られ、金や銀紙が張られたためしがなかったからである。

そのため、墨をすりだすころから気分が後ろ向きになり、新聞紙の上に、清書紙を敷きのべしばらく眺めてから、いやいや書き出していた。

当時学校で教えた字は、きちんと楷書で書くのがよい字であり、字の大きさがばらばらだったり、右肩上がり、左肩上がりやよじれたりした字は、すべて悪評であり、その全てを網羅した自分の書初めはずーっと右のほうに張られていた。

いまのようにやさしい時代ではなかったため、誰もが見ることの出来る廊下に張り出され、下級生からも「これは上手、これを下手」なんて言われ「個性的ですね」なんて言われ方はしなかった。

そのコンプレックスは、今に残り、きちんと書こうとすればするほど、字がよれて行くのは直らない。

先日も大型電気店で「自筆でおねがいます」といわれ、何枚かに住所や署名などをしたが「お上手ですね」と言われても、皮肉にしか聞こえない依怙地じいさんであった。

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