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2015年2月11日 (水)

雪深々と

003

立春も過ぎたこのころが一番寒いのは、夏至のあとに一番暑い日を迎えるのと同じで、暦より少しづつ遅れて最高がやってくる。

このころになると思い出すのが、子供のころ社宅の共同浴場に行ったかえり、家までの雪道の中、固く絞った手ぬぐいを両手で広げツンツンと揺らしながら歩くと、五分と立たないうちに手ぬぐいが凍り、手前でパッと回すと凍った手ぬぐいが逆さに立ってしまうことだった。

もちろん当時は、タオルなんて高級品でありどこかで貰ったさらしの布地だったが、、、、

当時はとにかく寒かった冬になれば朝の気温はマイナス8度が平均で、一番寒かったマイナス19度のときは、息を吸い込むとき鼻毛が凍ったようで、口元を手でふさいだように息がしにくくなってしまったことがある。

積雪も2m以上は当たり前の世界。深々と降り積もる雪は音を全て吸収し、ここに何百人もの人が生活していることを忘れさてしまう。

ただ、電灯だけがその存在を浮かび上がらせている。

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コメント

岡崎在住様
笈破の家は父親の兄の家でした。昭和26年まで茅葺でしたが、立て替えたときトタン屋根になったように思います。(はっきり憶えていません)
ただ、次男坊だった父親は茂住で所帯を持って、戦後、大津山に上がり、自分は鉱山高校を卒業してから栃洞を経て町に降りましたが、いずれもトタン屋根でした。
夏になると、屋根雪下ろしで剥げたり、氷を割る際、斧で傷つけたりした部分の補修のため、暑い屋根に上がりコールタールを塗ったものでした。
そのため、カネコリは何時も油臭かった

投稿: オラケタル | 2015年2月15日 (日) 16時40分

トタン屋根のコールタンの匂いを思い出して懐かしいな。一般的な瓦屋根の場合、昼間に雪が解けて、その水が瓦の隙間にしみ込み、朝方に凍みた時の体積膨張で瓦が割れるそうや。トタン屋根に上るとベコベコしておすなかったけど、雪がトタンで滑るもんで雪おろしは楽やったな。
笈破はどうやったな?

投稿: 岡崎在住 | 2015年2月15日 (日) 12時32分

岡崎在住様
そうでした。ダイヤモンドダストなんてしょっちゅう見ていましたね。

私どもはツララのことを、もっと縮めて”カネコリ”と呼んでいました。
”鉄凍り”あたりが元だったんでしょうか。
一度ふざけて、ウイスキーに入れてみたんだけど、コールタール臭くていけませんでした。多分その前の夏に塗ったものが、溶けたてたんでしょうね。

投稿: オラケタル | 2015年2月13日 (金) 21時18分

最近テレビで「晴れの日のダイヤモンドダスト」を紹介しておったが、-10℃になると発生するそうや。前平公園でスキー滑っとって、晴れの日によお見た記憶があるな。雪の細かいヤツやかなと思ったけど、どうも氷の細かい結晶やそうや。-10℃やもんで、夜はそらツララも成長するな。確か、カネコオリと呼んでおったかな。ツララというよりは、ぶっとい氷の塊りやったな(笑)

投稿: 岡崎在住 | 2015年2月12日 (木) 22時33分

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