もう少し待っていよう
軒につるした干し柿が、斜めに当たる陽光に答えるように紅く輝いてきた。
みずみずしいその赤さは、食欲を誘う。
吊るしてまだ間もないのだから、まだ渋みが残っているはずであり、その渋みは子供のころから、さんざん経験済みなので舌は覚えている。
太陽の光を思う存分吸って、干し柿は甘く甘く育っていくのを今しばらく待っていよう。
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動物のように天敵から逃げ回ることができない植物は、苦味とかえぐみなどの、いわゆる灰汁という自衛手段で身を守っている。
白菜やキャベツなどの野菜は長い間、人間に栽培される過程でその苦味やえぐみを消されてきたが、山菜と言われる植物はその苦味が珍重されて「これが分かるのは大人になったしるし」などと逆に喜ばれている。
独活や野蒜などの植物はたまったものではない。
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コメント
岡崎在住さま
おおっ! 渋柿を食べたことがありませんか?
そういえば、和佐保にあったような気もしていますが栃洞にはなかったような、、、
とにかく私は果物好きですから、渋柿はもとよりやまぶどう、アケビ、サルナシ、、、など手当たり次第に食べたものです。
投稿: オラケタル | 2015年11月 8日 (日) 22時01分
今秋、息子の嫁さん実家(岐阜関市)から、庭で採れたという甘柿を送って頂き、「柿」を約50年ぶりに食べたけど甘かったな。でも渋柿の味はあんまり思い出さんな。渋いということで食わなんだもんな(笑)ナツメやグミ、アケビも美味かったな。50年前やな。
投稿: 岡崎在住 | 2015年11月 8日 (日) 09時58分