
朝から南の方角で打ち上げる昼花火の音が聞こえてきた。例によって池ヶ谷の上の畑で車座になって話していたご同輩が「何の花火だろう」というので、沓谷の愛宕山が今日お祭りだと言うことを思い出したて言った。
池ヶ谷の山からは、直線で3kmほど離れているか、、、、その上に白い煙が二つ三つ浮かんでいる。
聞けば、午後一時から祭礼が始まると言うので行って見ることにした。
ところが家に帰って見ると、連れ合いは息子と墓に行くと書置きをしていない。
そこで、一人で食事を済ませてテレビを見ていたら、ついうとうととしてしまい目が覚めたらすでに一時半になっていた。
行くか、行かないか 迷った末運動不足の解消を含めてと自転車で愛宕さんの麓に行って見た。
どうやら、祭りのほうは済んでしまったらしく、登りかけたら神主や関係者まで下って来始めていた。
それでもここまで来たのだからと、山頂まで登る。
この愛宕山は、戦国時代まで駿府城の鬼門に当たる位置とされ、城があったところで、今でもその遺構がはっきりと残されている。
十五分ほど石段の山道を上り、ひと気も少なくなった愛宕山をお参りして、中ほどにまで降りると、両手に杖を持ったお年寄りがゆっくり下っていくのに追いついた。
「気をつけて」と声をかけると「まだ登れると思ってきたけれど、、、情けないね」という「がんばって」と声をかけて道の端から追い抜こうとしたら、すぐ下の休み場にお婆さんを休ませていた女の人から「ありがとう」と声をかけられた。
「いや、自分は何にもしていないんです」というと「声をかけてもらっただけで嬉しいんです」とのこと、、、普段コタツの子守をしていて他人と口を利かない生活をしていると、こんなことでも嬉しいとのこと。
この人も良く見ると髪の毛が半分ほど白い、その親だと言うことになれば九十歳前後ということになるか、、、
近所のひとなんだろうけれど、一人でも大変な老人をふたりも見ていることになるのかな、、、、、
老老介護と言うのがあるけれど娘(多分)が白髪になるくらいの年頃だとすると、老老老介護っていうことになり、長生きするのも大変なことになるんだなって、思ってしまった。
ふりかえれば、参道の両側の木や竹の間を透かして入ってくる逆光の中に三人は溶け込んでしまい、「あれはひょっとしてまぼろし?」
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