なんて幸せものよと
高山陣屋の中庭
同級会は宿の好意もあってか昼ごはんまで滞在することが出来た。
朝の冷え込みは厳しく、零下八度まで下がったとか、おかげで自動車のフロントグラスはガビガビに凍りつき、道路の各所で凍って足元が危うかった。
それでも天気がよく、太陽で地面の氷が解けたころを見計らって、何回も見慣れた朝市にみんなで出かけることにした。
そこで正式名を荏胡麻(エゴマ)飛騨ではアブラエというが、いま人気の穀物を買ったきりであとは、徳川時代の政庁であった陣屋と立派な石垣を持つ"高山 まちの博物館”を見物し昼ごはんに戻った。
食事のあとほとんどのものが、宿の送迎バスで向かうのを見送ったあと、自分は古川に住む、むかしの友人を訪ねて車を走らせた。
神原峠から下り坂でも降っていた雪
その途中、積もることはないが激しい吹雪に出会い、思わず車を止めて見とれてしまった。
友人はタイミングよく在宅、むかしの職場や機関紙の編集などを語り合い、一辺にここでも昔の若いころにタイムスリップしたような体験を得ることが出来た。
泊まって行け、と言う友人の言葉もありがたかったが、今晩の宿も決めていることだし、と、断わり、神原峠を越えて神岡へ、、、、
神岡に着いたのが午後四時ころ、ここでも、むかしの職場仲間であり、先輩でもあった人に電話したところ、気持ちよく応対してくれこコーヒーを飲みながら語り合っていたが、「今日は調子がよいから飲みに行こうよ」といってくれた。
じつはコーヒータイムの話の中で、心臓が時々細胞振動を起すので、近ぢか手術をすることになっており、いまその順番待ちだと聞いていただけに思わぬお誘い、大丈夫?と心配しながらも嬉しくなってしまい、ビジネスホテルにチェックインをしたあと二人で長年通いなれた町の中を歩き回った。
神岡を離れて三十七年、アポなしで突然訪れたのに、いまだにこんなに歓迎してくれるものがいるなんて、なんて幸せ者かと思いながら、十一時半まで三軒の店を変えながら食べて飲んで、、、
宿に帰ったものの、シングルベットひとつだけの部屋に入り、きがえもせずにそのまま眠りについた。
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