むかしをいまになすもよしかな
むかしをいまになすすもよしかな
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そのむかし、囚われの身となった静御前が、頼朝の前で愛人だった義経をしのんで歌った歌だという。
一見分かりやすいようで難しい。
自分なりの解釈では、静御前の名前を繰り返し呼びながら去っていった義経、、、ということになるのだろうが。
鎌倉武士にしては、女々しい振る舞いにみえるし、”賎”という字は、卑しいという意味があるので、賎の苧環とはどういう意味なのかわからない。
そういえば、静岡の元になった言葉は、市の中心部から見て北西にある賎機山からきているそうだが、この名前になった由来は田舎の機織り機という意味に取れるが、、、、、、、ぜんぜん分からないでいる。
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ともあれ、庭にオダマキの花が折からの雨に打たれながら咲いていた。
今日は朝から変な天気で、入道雲が見える青空が広がったかと思うと、急に曇ったり、果てにはわずかな時間ながら雨が降ってきた。
オダマキの花。よく見ると五弁の花びらを持つ花であるが、一枚一枚の花びらが後ろがとがってまるまった筒状になっている。
その形が、子供のころおばあさんが機織り機の脇に置いた苧環に似ていることから付けられたそうだ。
あのころは、夏場は家の二階で蚕を飼い、冬になってからつむいだ糸を二階中にはまわし、腰の曲がったおばあさんがトントンカラリと布を織っていた。
それが、出来上がったのを見たことがなかったし、どこへ売ったのかもみたことがない。
蚕が桑の葉を食べる音、機を織る音は今でも耳のどこかに残っている。
むかしをいまになすもよしかな
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