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2016年5月21日 (土)

テイカカズラは

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テイカカズラが白いプロペラのような花を一斉に咲かせている。

その繁殖力は旺盛で、這い登った木を覆いつくすかのようにからまっている。

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来ぬ人を 松帆の浦の 夕なぎに 

  焼くや藻塩の みも焦がれつつ 

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百人一首にこの歌を採用したのは、ほかならぬ選者である藤原定家である。

鎌倉時代初期に、天智天皇をはじめとする歌人百人を選び、その代表とする歌を一人一首づつを選んだのだが、その一人を自分にするという、自負心の旺盛な人である。

もちろん、当時の宮中では歌に書に政治力と優れた才能を持っていた人であるから、周りはどうあれ、いまでなら東大卒業のあと。官僚なり知事や大臣になったことを自慢し一般人を高みから見下ろしている人を想像してしまう。

この人が式子内親王に恋焦がれ、亡くなった後内親王の墓に撒きついた蔦を藤原定家の怨念に見立てて、テイカカズラ(定家蔓)と名づけた。と言われている。

当の定家は当時としては超長生きをして八十歳まで生きたと言うから、内親王が亡くなって何年してからか知らないが、そういう風に言われるほどの怨念をその歳まで持ち続けたのだろうか。

今で言うストーカーの気もあったのか、げに恐ろしきは老いらくの恋かな。

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