野生の本能
明るい草っぱらに幾頭かのアゲハチョウがいて、お互い縄張りがあるようで、ほかの蝶の進入を許さないで闘っている。
お互いこれと言った武器を持っていないので、ただもつれるように飛び回っているのだが、人間の目から見るとじゃれあっているとしか見えないくらい優雅に飛び交っているとしかみえない。
侵入者を追っ払ってまたもとの場所に戻ってくるのだが、見ようによっては恋をする相手に振られた雄が精神的な傷を癒しているようにしか見えない。
大昔の戦争は、地球と言う規模から見れば、こんなようなものだったのかもしれない。
しかし、なまじっかの知恵が原爆を生み、水爆となると地球の生物に多大な影響を与え、下手をすると地球そのものを壊すのではないかと言う規模にまで達してしまった。
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今日は、夏冷えからか腰の痛くなった老夫婦が日帰り温泉に行ったそうな。
もちろん、男女別々の浴槽になっているのだが、男風呂の静けさに比べると、女湯はかなり賑やかである。
聞いてみると、全然知らない同士なのだという。
先日のテレビで、山で熊や猿に出あったら視線を合わせないでゆっくりと後ずさることが最善の対策であると言っていた。
目と目を合わせると言うことは非常に危険であるというが、街中の怖いあんちゃんも面をきったとかで因縁をつけてくるというから、人間もこういうことには野生の動物並みなのかも知れない。
そうおもいながら、大浴場の中で首までどっぷりと浸かって辺りを見回していたら、ここでも、互いに目を合わせることがない。
雄としての野生本能は何の力も無い年寄りの中にまだのこっているのだ、、、
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