”うつかる”の湯から
白々とした空の向こうに、浅間山が湯気の向こうで黒く煙を立てているのがみえ、ほかの入浴者がいないのを見透かしてカメラを持ち込む。
気温は標高が1,450mという四阿山の中腹にあるため、三度と低いが、首まで”うつかる”の湯に沈めて朝日が上がるのを待ち構えている。
”うつかる”とは、信州の方言で「もたれかかる」という意味だと立て札に書いてあり、ちょうど越し掛けの背もたれくらいの角度で傾斜しており、湯の温度が低めに設定されているため長風呂が出来るようになっていた。
昨夜は、雲ひとつ無い空に十三夜の月が煌々と輝いていたたので、それを風呂から眺めていたが、月が明るすぎて星の数がかなり少なかったのが残念と言えば残念であった。
なんでも両方が良いということはないという見本のような月夜であった。
そして、六時過ぎ煙が赤くなり、浅間が濃い紫になる。
なんだか自然と一体になったような気がして至福のひと時と言った感じ、、、、、
しかし、そのころになると、さすがのぬるい露天風呂でも長湯の影響が出てきてのぼせ気味になるとともに、ほかの人も入ってきたので上がることにした。
至福は長く続かないものである。
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コメント
星さま
しばらく、全天星だらけって言うのを見ていませんでしたので、それを期待していて、十三夜というのを思いもしていませんでした。
日本の空から星が消えて何十年、子供のころの星空は無くなりました。
星さまだけが、日本の輝ける星です。なんちゃって。
両方いいのは頬かっむりですか。
頬っかむりの人も見なくなりましたが、言えています。
投稿: オラケタル | 2016年10月18日 (火) 17時01分
「りょうほういいのはほっかむり」(両頬いいのは頬かむり)
このあとになんか言葉があったのですが・・・・・
月を愛で 鄙びた温泉を独占できて
至福の刻を過ごせて 信州の長雨のおかげですね
投稿: 星 | 2016年10月17日 (月) 22時06分