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2018年1月24日 (水)

荒れた日

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空飛ぶ鳥すべてが流されるように風下に飛んでいき、風花が舞い散っている。

今日はこの冬一番の荒れた日のようだ。

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ちょうど51年前のこの日も寒い日だった。

二の方(夜勤)の仕事を終えて帰ってきたときに父親の亡くなった知らせが病院からきた。病弱で入退院を繰り返しており、このときは入院して一週間、前の日の見舞いでは元気だった。

それが、付き添いの母親と父親の妹も気づかないくらいの間に息を引き取ったとのことであった。

雪の中を急いで駆けつけ、霊安室まで叔父と二人で担架に載せ冷たい階段を降りて行ったときの重さは今でも身にしみている。

そのとき、二十六歳だった自分は親戚関係のことに無頓着だったため、住んでいたところから十数キロはなれた山の村の親戚が分からず、わずかに知っていた親戚に電話し、あとは「心当たりに連絡してくれるよう」以来するしかなかった。

神岡町山の村は標高1,000mに近い高冷地であり、あのころはブルドーザーも少なかったこともあり、陸の孤島化していたため、親戚の男衆だけ10人ほどが股上まである雪をこざいて(踏み分けて)来てくれたが、気温も低かったため眉毛を凍らした人まであったのを覚えている。

そのご、これらの人の恩返しもすることなく別れてきたわけだが、今日のような寒い日に思い出しては、なんとも心苦しい命日である。

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