枯れ薄の向こうに
十九日トイレから見上げる夜空にはおなじみのスバルやオリオン、北斗七星など名だたる星座を見ることが出来る。
しかし、こんなところでもミルキーウエイ、銀河の流れが見えないのは視力が落ちたばかりではないような気がする。
あの名も無き星たちは何処へ行ってしまったのだろうか。
二度寝のあと六時近くに起きてみれば空には雲ひとつ無い晴天で空気は冷え切っていた。
だが、体感温度は別にして地上はそんなに冷えていない様子で、霜は降りていない。
浅間山や蓼科岳が黒く明け方の空に浮かび、寂しげに立つ枯れ薄がなんとも侘しげに見えた。
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昨夜のテレビで日産のカロルス ゴーン会長が逮捕されたと放送されびっくりしていたら、そのあとすぐに日産の社長の会見があった。
なんでも、内部告発による不正疑惑が元だそうで、会長が日本に帰ってきたタイミングでの同行だったそうで、知らぬは会長のみという状態のようだ。
二十年ほど前破綻寸前の日産自動車をV字回復させた功労者だったはずだが、長年権力の座にいると、イエスマンばかりが取り巻き、周りが見えなくなってしまう典型だったようだ。
このV字回復の際、かなりの数の社員たちの首を切って目先の利益追求が、コンプライアンスをなくしてしまい、最近の不祥事を起こしたのかもしれないと思うと、人生ばかりでなく会社というものも「あざなえる縄の如し」「会社万事塞翁が馬」という故事がいまだ消えていないことがわかる。
それにしても、ゴーンに引導を渡された名も無き星たちはいま何処で輝いているのだろうか。
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