猫柳膨らむ
”春に二日の晴れ間なし”とはよく言ったもので、天気予報をみても、ここしばらくはその時期に入ったようだ。
昨日も麻機の野良道をあるけば、猫やなぎの花芽も膨らみその薄い毛羽立った穂先は暖かな熱を吸い込み今にも弾けそうに見えた。
近くの藪からはウグイスのつたない初音も聞くことが出来、もう以前のような冷え込みは無いと教えてくれているような気がする。
この冬は暖かかったようで、暖房の灯油はいままでのところ18Lタンク六本使ったのみである。
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今日BSテレビの「英雄たちの選択」で飛騨の百姓一揆を取り上げていた。
十九年にわたる幕府代官の悪政と闘って多数の犠牲者を出した大原騒動の顛末を最終的に百姓の勝利としたが、実際にはこの問題の発端になった検地で増えた増税はその後も続いていくことになる。
幕府は検地を行なった大原代官とその息子を処罰することで果実はそのままにして百姓を納得させてしまったのは、なんだか今の政治にもそんぐり当てはまるような気がしてならない。
飛騨ではこのあと明治維新に伴って派遣された知事を追放した梅村騒動もあり、飛騨人の根底にはその気風が流れている。
一言で言えばお上に対する反抗心ともいうべき心構えであり、ある母親が子供にたいして「もう少し会社の中で上手に立ち回れんのかね」といったところ、「じいちゃんがあんな人で、父ちゃんがこんなんやろ、どうして俺だけがそんな風になれるんやろか」って答えたそうだ。
飛騨の百姓の頑固でネジベエはいまにつづく
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