ポツンと希望の光
一直線のトンネルの先にはまばゆい光が見える。
静岡といまは焼津市になった岡部町を結ぶ旧東海道に作られた宇津ノ谷の明治のトンネルである。
この宇津ノ谷には明治。大正、昭和そして平成のトンネルと年号が変わるたびにトンネルが作られ、明治、大正、昭和と低い位置に下がり、その後作られた平成のトンネルは昭和のトンネルに並行して掘られ、二車線づつの国道1号上り下りとして使用されている。
明治のトンネルは当初1,876年に開通したというから明治の二十九年ということになり、当時の技術のまずさから曲がっていたうえ段差もあったそうだ。
その後火事で崩落などして通行不能になったあと修正して一直線にし、中をレンガ張りにして開通したが、機械化の進んでいなかった当時は難工事だったことは予測できる。
しかし、皮肉なものでそのあとすぐに東海道本線が開通して汽車が走るようになると、利用客も減ったそうだから元が取れたかどうか 、、、、、、
いま、このトンネルは有形文化財に指定されているが、人に知られていないためかあまり人影はない。
ところどころにある電灯の明かりで懐中電灯などは必要ないが、遠くに見える外の明かりを見るとき、なんだか希望の光のような気する。
コロナウイルスで閉塞感のある世の中だが、この光のようにポツンとした光が徐々に大きくなっていくのは遠い先のことではないことを祈る。
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