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2021年6月21日 (月)

敵失

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一昨年行った静岡県立美術館のロダン館の彫刻の一つ。

”アンドリューダントン”と書いてあったように思う。

どんな人なのか知る由もないが苦悩に満ちた像であった。

 

昨日静岡県では県知事選挙の投開票があり、現職知事が大差をつけて自民党の国会議員を辞めて立候補した新人を破った。

地元新聞では大々的に書かれていたが、最近の自民党連続負けにもかかわらず、世間の関心は低かったようで地方放送局のニュースでもあまり取り上げられることなく終わった。

自民党は(大物?)国会議員などの応援弁士を送り込み、県連会長の塩谷代議士も先頭に立って応援していたが、現職優勢は一週間前の新聞調査でも伝えられており逆転はならなかった。

この選挙を見ていて思ったのは、先日も書いたが最大の焦点であったリニア新幹線を大井川直下を通す工事に対して、いい加減な応答しかしてこないJRと国土交通省に対して”物言う知事”というのが評価され、おまけに対立候補が国土交通省の副大臣だったことが大きかったようだ。

そのほかにも、立候補受諾の第一声に「私には小さな子供がいまして、、、(落選したら)生活の困る」みたいな言葉とともに涙を流したことが大きかったとみる。

「なるほど、解散のない参議院議員は六年間安泰に高級をもらって過ごせるからな」というのが自分の周りに多かった。

つまり、政治家は自分の信念を訴え選挙民を代表して国会で活動する者であり、その信念が受け入れなない状態になったら長くても次の選挙で辞めるしかない不安定な職業であるはずなのだが、その覚悟がなかった人というしかない。

そのため、「普段選挙なんか」と言っていた近所の人は、あの人が当選しては困ると久しぶりに選挙に行ってきたと言っていた。

どうも、そんなことが影響していたようで、天候不順の折から前回選より投票率が6%余も伸びた原因があったようだ。

いわば、今回で四選目になる知事は敵失で当選したのかもしれない。

 

もちろん自分もその敵失に乗っかった一人であるが、、、、、

 

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