無名の月
いま来むと 言いしばかりに長月の
有明の月を 待ちいずるかな
秋の澄み切った夜空に月は映える。
その有明の月とは月齢26日の月を言うそうだから、今朝がたの月はその一日後になる。
つまり無名の月であるが冴え冴えとした空には何時ころが月の出だったのだろうか。
この月を見て3時間ほど後、8時過ぎには中天にいてもおかしくないのだけれど、太陽の光で空のどこかに隠れて見えなくなっていた。
先日テレビを見ていたら飛騨天文台が出てきた。
元上宝村大雨見岳の山頂に造られている天文台で、昭和47年ここを訪ねて口径60センチの望遠鏡を見せてもらったことがあった。
当時は、今のように人工衛星もなく月の観測はもっぱら望遠鏡で覗いて観測するしかなかった時代で、京都大学の助教授を筆頭に数人の天文学者や学生が常駐していたように思う。
この望遠鏡が、先日テレビに乗ったのは、天文台に機構でなくこの望遠鏡に使用されているレンズがの研磨度がすぐれた職人によって作られいたからであった。
そして、このころまでに作られたレンズの性能はいまでも最高級のレンズとして知られているそうだ。
機械を使わず手で磨き上げられたレンズの性能は職人芸の極致だそうで、、、、、、
円安で日本の働き手の給料は格段に低くなり、韓国はもちろん安い賃金で世界の工場と言われた中国を下回ってしまったいま、こんな技術が残っていたら、この分野で活躍しなければならなくなっているのだが、煮樫の日本人の特色だった手先の器用さは失われてしまったとしたら、、、、、どの分野で生きるのか。
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