時雨て見えず
娘婿の退職を機にご馳走してくれるとの電話が十時過ぎに入った。
朝から雨が降る予報だったが、その前に山の畑に行く道の普請を済ませておこうと山にのぼり降りてきたのは、山で一雨降られて急いで帰ってきたすぐ後だった。
予定は午後一時の予約だからその三十分ほど前に迎えに行くというので普段なら昼飯を食べてひと眠りする時間なのだがそうするわけにもいかず迎えをまった。
雨は昼頃から激しく降り付近の山の遠望も利かなくなる悪天候だったが、市街の山間部にある食事処についたころは幾分小止みになっていた。
食べ物屋は自然薯を主とした料理屋だということで、古い家を改造した座敷に通された。
娘婿はまだ六十歳なのだが二人の子供はすでに成人し、家のローンも完済しているので退職後の生活もどうするのか時にはしていたが、再就職も決まり「五年はやってみますよ」ということなので「まあまあがんばって」ということしかない。
今まではお役所仕事だったのが民間会社に移って一か月半「再就職先には慣れたんかいね?」と聞いたところ幾分なれははしたが、「まだ戸惑ってはいます」という。
年を取ってからの転職、まして生活に困窮していないとなれば「ここしばらくは我慢のしどころだね」と先輩顔でものをいう自分があり、、、、、、、、
反省しきり
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